創面環境調整を真剣に考える

プロントザンは世界110以上の国と地域において、創面環境調整に使用されている、創傷洗浄用ソリューションおよび創傷用ゲルです。創面環境調整の一環として、プロントザン創傷洗浄用ソリューションと創傷用ゲルを併用する積極的なアプローチによって効果が期待されます。

プロントザン使用により期待されるメリット

  • 創の保護
  • 湿潤環境の維持
  • 感染防止
  • 創傷治療の促進
  • 疼痛の軽減
  • 創傷臭の低減
  • オプションプロントザン創傷洗浄用ソリューション350mL

    プロントザン創傷洗浄用ソリューションは、プロントザン創傷用ゲル塗布前に創部を洗浄する目的で使用します。抗菌成分ポリヘキサニド(PHMB)、界面活性剤ベタインが配合されています。創部の洗浄だけでなく固着している被覆材の除去を容易にする目的にもご使用いただけます。

  • プロントザン創傷用ゲル30g

    プロントザン創傷用ゲルは、抗菌成分ポリヘキサニド(PHMB)、界面活性剤ベタイン、保湿剤グリセロール、およびゲル化剤ヒドロキシエチルセルロースが配合された創傷用ゲルです。急性・慢性創傷および、Ⅰ〜II度熱傷に塗布し、その上から市販の二次ドレッシングで覆い固定することで、微生物に対するバリア効果により創部を保護します。そして湿潤環境の維持を通じて、創傷の治癒を促進し疼痛を軽減します。

Issue & Solution現在の創傷治療の課題と解決策

  • 90%を超える慢性創傷にバイオフィルムが存在

    生理食塩水や水道水を用いた創傷洗浄では、多くの場合で創傷の被膜や残屑、特に複雑なバイオフィルムの除去には十分ではありませんでした。事実、90%を超える慢性創傷にバイオフィルムが存在し、創傷治癒の大きな障壁となっています。

  • バイオフィルムのライフサイクルを壊す

    バイオフィルムは、創傷治癒を遅延させる主な要因の一つとして認識されており、慢性創傷におけるバイオフィルムの予防および管理は、急速に創傷治療における第一目標となりつつあります。プロントザン創傷洗浄用ソリューションおよびプロントザン創傷用ゲルには、2つの重要な成分であるベタインおよび、ポリヘキサニド(PHMB)を含有し、それらの解決に効果的です。

componentプロントザンの主要成分と役割

界面活性剤 ベタイン

バイオフィルムおよび創傷残屑に対して、浸透、阻害、洗浄、除去作用を有する低刺激性の界面活性剤です。ペタイン分子は、疎水性の尾部が汚物/残屑/バイオフィルムを柔軟化させ弛緩・分離を促し、親水性の頭部が溶液中で汚物/残屑/バイオフィルムを保持し、再付着を防ぎます。

抗菌成分 ポリヘキサニド(PHMB)

広い抗菌スペクトルを示す抗菌成分。海外では人体に安心な抗菌剤として広く使用されている。日本での使用は限定的でコンタクトレンズの洗浄剤やウェットティッシュ、浴槽水の消毒等に利用されています。ペタインによるバイオフィルムの阻害および除去後、抗菌成分ポリヘキサニドが補助的に作用し、創傷は洗浄され、壊死組織の除去、創傷清拭、除染によるバイオフィルムの除去を促します。

How to useプロントザン使用方法

1. 創部の洗浄プロントザン創傷洗浄用ソリューション

ゲル塗布前に、ガーゼやパッド等を当ソリューションで湿らせ、創面全体および創部周囲に15分間以上浸し洗浄を行う。必要に応じ、すでに創部に被覆され固くなって固着している被覆材の除去を容易にするため、被覆材を当ソリューションで湿らせ除去しやすくする。

  • 2. 創傷用ゲルの塗布プロントザン創傷用ゲル

    洗浄後、創部を覆うように約3-5mmの厚さでゲルを創部に塗布する。(使用後に内容物が残っている場合は必ずキャップをして保管)

  • 3. 創部の被覆 

    ゲル塗布後、市販の二次ドレッシングで被覆する。

evidencesエビデンス(ヒト)

バイオフィルムの除去

  1. バイオフィルム(緑膿菌)に対する各種創傷洗浄剤の24時間接触後の効力※1

    バイオフィルムに各洗浄剤を24時間接触させた結果、生理食塩水、リンゲル液では対象と比較して減少が見られなかったが、プロントザンソリューション接触群は87%という顕著な減少(p<0.001)を示した。

  2. ブタのモデル創傷を用いたMRSAバイオフィルムへの異なる創傷洗浄液の効果※2

    1日に2回の創洗浄を行い48時間および72時間後のコロニー形成単位(cfu/mL)を確認した結果、プロントザン 創傷洗浄用ソリューションを用いた例のみMRSAバイオフィルムの除去が確認された(p<0.05)。生理食塩液とリンゲル液では減少が見られなかった。

創傷の治癒

  1. 創傷閉鎖期間の短縮※3

    プロントザン創傷用ゲルが創面環境調整の成功に貢献し、疼痛の緩和ならびに創傷臭の低減によって、患者のQOLを向上させる非常に有効な創傷清浄剤であることを示した。

  2. 創傷の閉鎖※4

    毎回のドレッシング変更時にプロントザン創傷洗浄用ソリューションを使用して傷を定期的に洗浄し、浸出液がないか少量の場合にはすべての創傷にプロントザン創傷用ゲルを追加適用。 結果、創傷の80%において併用療法で創傷閉鎖が達成された。

QOL改善

  1. 疼痛の緩和※5

    ポリヘキサニドとベタインを含む溶液を用いた処置は、患者に十分に受け入れられ創傷臭の低減に有用であることが判明した。視覚的評価スケールでの疼痛コントロールは、対照群と比較した場合、ポリヘキサニドおよびベタイン群でより良好に制御された(p<0.05)。

  2. 創傷臭の低減※6

    約2/3の患者(620/953)において創傷臭の低減を認めた。

費用効果

  1. 英国におけるモデル計算では、静脈性下腿潰瘍患者における治療期間の平均減少率に基づいたとき、プロントザン治療に切り替えた場合のコスト削減幅は、生理食塩水に比べて患者1人当たり平均400ポンドと試算された。※7

  • ※1Seipp et al.,(2005). Efficacy of various wound irrigation solutions against biofilms. ZfW 2005;4(5):160-163.
  • ※2Perez R et al., (2010). Effect of different wound rinsing solutions on MRSA biofilm in a porcine model. Wound M 2010; 4(2): 44-48
  • ※3Valenzuala et al., (2008). The effectiveness of a 0.1% polyhexanide gel. Valenzuela AR, Perucho NS. Rev ROL Enf 2008;31(4):247-252.
  • ※4A. Moeller et al., (2008). Experiences in using polyhexanide containing wound products in the management of chronic wounds – results of a methodical and retrospective analysis of 953 cases. Wund Management 2008; 3:112-117.
  • ※5Romanelli M et al., (2010). Evaluation of the efficacy and tolerability of a solution containing propyl betaine and polihexanide. Skin Pharmacology and Physiology 2010;23(Suppl. 1):41-44.
  • ※6A. Moeller et al., (2008). Experiences in using polyhexanide containing wound products in the management of chronic wounds – results of a methodical and retrospective analysis of 953 cases. Wund Management 2008; 3:112-117.
  • ※7A Moeller et al., (2008). Experience with the use of polyhexamide containing wound products in the management of chronic wounds – results of a methodical retrospective analysis of 953 cases. Wund Management 2008; 3:112-117.
    Drew P et al., (2007). The cost of wound care for a local population in England., PosnettJ, Rusling L. International Wound Journal 2007, 4(2): 149-155.
    Andriesses A et al., (2008). Assessment of a wound cleansing solution in the treatment of problem wounds. Wounds 2008, 171-175.
    Horrocks A. (2006). Prontosan wound irrigation and gel: management of chronic wounds. British Journal of Nursing, Vol 15 No 22: 1222-1228.
※掲載されている製品は人用薬事承認済みの医療機器です